【読書】普通って何?世の中と自分とのズレ...コンビニ人間【村田沙耶香】
ほぼ、一気読みでした...
確かに衝撃作だわ...
つらつらげだんけのふーたです☆
1.コンビニとふーた
【コンビニ人間】
と聞いて、一瞬、どきりとしました。
と、いうのも。
ふーたは大学生の間、ものすごくコンビニでバイトしていまして。
コンビニの店長が同い年だったことで意気投合したこと
バイトリーダーがどうしようもないんだけど憎めなくて好きだったこと
他のバイトさんも親切にしてくれたこと
などなど、波長が合っていたのでめちゃくちゃ貢献しまくりました。
週7とか普通でしたし、1回働いて違うバイトしてからまた働くとか、そんな無茶なことをしていたことも。笑
具体的に1週間のスケジュールを挙げてみると
月 15:00~19:00 コンビニ
21:30~25:00 コンビニカムバック
火 25:00~31:00 コンビニ夜勤
水 15:00~19:00 コンビニ
21:30~25:00 コンビニカムバック
木 25:00~31:00 コンビニ夜勤
金 21:00~25:00 コンビニ
日 12:00~21:00 コンビニ
こんな感じww
シフト表は常に確認してて、毎回店長に
「どこかシフトは入れないですか?」
これが口癖でした。
そんな、大学生のコンビニ時代。
だから、【コンビニ人間】のタイトルを見たとき、なんとも言えない感覚がありました。
2.コンビニ人間のあらすじ(3行で)
①就職しないでコンビニに何年もバイトしてるよ!
②よくわからない男と同居を始めたよ!
③コンビニ辞めて就活するよ!
ざっとこんな感じ。
3.コンビニ人間のあらすじ(3行を詳しく)
①就職しないでコンビニで何年もバイトしてるよ!
主人公(古倉)は、どこか自分が周囲と違うということ自覚しています。
死んだ鳥を焼き鳥にして食べよう とか
喧嘩してる友達を鎮めるためにスコップで殴りつける とか
ヒステリーになってる女性教師をしゃべらせなくするためにスカートをおろす とか
これ、全部小学生のときに起こした事件なんです。
ただ、本人は悪気があって言っているわけではないし、悪気があって行動を起こしているわけではない、とのこと。
【相手のことを考えることができない】という、ある種の発達障碍チックな症状を持っています。
問題を起こさないためには黙っていることを身につけ、問題はおさまっていきますが、結局本質は変わらない。
そのまま大人になり、やはりどこか自分が社会に必要とされていないのでは?と思う古倉さん。
そんなことを思っている大学生のころ、出会ったのが新規オープンするコンビニでした。
このコンビニで様々なことを身に着ける古倉さん。
オープン初日、初勤務の時に、初めて社会に必要とされたと感じた古倉はそのまま就活もせずにずーっとコンビニにアルバイトとして働き続けます。
この間、18年。
この長さに狂気染みたものを感じます。
そして、この18年コンビニのアルバイトとして働いてきたときに考えてきたことがつらつらと描写されています。
②よく分からない男と同居を始めたよ!
このよく分からない男は、かつてはコンビニのアルバイトだった人です。
ただ、元気がなく、勤務中に携帯電話をいじったり、ぶつぶつと縄文時代がなんたらと言い訳を言ったりと、かなりのくせもの。笑
勤務態度がよくないからクビになりました。
ただ、なんやかんやあって古倉さんと同居を始めます。
しかも、古倉さんは食事のことを餌といいます。
なんというか、本当にどこかぶっ飛んでるなぁ...と。
③コンビニ辞めて就活するよ!
同居した男(白羽さん)のせいで18年間もアルバイトしていたコンビニを辞め、就職活動を始めることになった古倉さんですが、結論から言うと、就職の面接に行ってません。
面接の途中で寄ったコンビニで勝手にヘルプをしてしまうのですが、これがきっかけで自分がコンビニ人間であることを自覚。
その場で面接辞退の電話をし、白羽さんとは決別し、新たなコンビニへのアルバイトを決意...
という流れで物語は終わります。
4.感想
この物語のメインは①。圧倒的に①.
主人公古倉さんの社会に馴染めなさ具合、それに対して本人はさほど絶望していないのに、周囲がやんややんやと言ってくる。
自分と社会との隔たり。
自分のおかしさ
世の中の正しさ
世の中の、社会の【普通】のレールに乗れていない人は好奇の目にさらされる。
後半あたりからでてくる白羽さんは、いわば古倉さんと同類。
古倉さんはあまり気にしなかったけど
白羽さんは気にしていた
この違いなのかな、と。
5.さいごに
160ページ程度なので、さくっと読むことができます。
普通って?
常識って?
疑いを持っている方、一度読んでみると何かがぶっ壊れるかもしれませんよ!